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鈴木大徳氏 5年で100億企業を創る財務力 株式会社CFOコンサルティング・グループ
- 2015/3/21
- 社会貢献 社会起業・ビジネス
- CFOコンサルティング, あり方, 在り方, 社会貢献, 財務, 鈴木大徳
5年で100億企業を創る財務力
株式会社CFOコンサルティング・グループ 代表取締役 鈴木大徳氏
中小企業が資金繰りに苦しんでいる。約420万社あると言われる中小企業のうち実に400万社が金融機関に融資返済のリスケジュールを依頼している。しかも倒産事例のほとんどは借金が膨れ上がったためではなく、5千万円程度の返済の行き詰まりだという。それはなぜなのか? 「それは財務というものがわかっていないからだ」財務コンサルタント・鈴木大徳氏(株式会社CFOコンサルティング・グループ 代表取締役)の答えは実に明快である。「海外の経営者は事業を始めるとき、この事業をやるのにいくらいるか、どうやって集めるか、を前提に事業計画を考える。日本の経営者にはその習慣がない。どれだけ儲かるかは考えるが、事業を拡大しようとするときに資金不足で黒字倒産が起こる」
それでは、経営者は何をすれば良いのか?鈴木氏はシンプルに「決算書」と「金融機関マネジメント」だという。これまで財務のことなど考える必要がなく、たまたま、うまくやってきた中小企業経営者こそ必読だ。
経営実践研究会特別講演にて。
財務とは何か?財務戦略とは何か?
財務コンサルタントとして創業して4、5年経ちますが、スタッフ30人で年間1千件のご相談に対応しています。
中小企業は約420万社と言われていますが、何をすれば皆さんが良くなるか、経営に何が必要なのかを考えたいと思います。その中で財務戦略は、どんな企業にも当てはまる、企業経営にとって必要不可欠なものです。
今日は年商5億円から10億円規模の会社を想定してお話します。財務というと難しく聴こえますが、これがわかっていると、いろいろなことがうまくいきます。
税務は税金計算ですよね、法務は法律ですよね、労務は人材ですよね、じゃあ財務とは何なのでしょう?
みなさんに伺います。
資金繰りが厳しくなった。
現預金が月商を割り込んだ。
設備投資ができなかった。
倒産しそうになった。
金融機関から借り入れを断られた。
借り入れの返済が厳しい。
毎月の返済ができない。
どのくらいの金額の投資をしたらいいかわからない。
一年間でどのくらいの投資ができるかわからない。
決算利益をどうすればいいのかわからない。
納税をいくらすればいいかわからない。
こうした経験はありませんか?
日本には財務、お金のプロフェッショナルが非常に少ないです。税務上の問題は税理士、法務は弁護士、労務は社労士、それでは財務、お金の問題は誰に頼むのでしょうか?
経営をスタートするときには財務というものが一番重要になるのですが、どんな知識が必要で、どのようにお金を工面するのか、年商5億円をめざすのにどんなお金が必要で、どのような問題が出てくるか、ということをきちんと学んでからスタートする方はほとんどいません。先ほど挙げた問題は財務がわかればほとんど解決できます。ですから財務というのは本来経営者が一番に学ばなければならないことなんです。「財務を知らないとまずいんだ」ということに気づいていただきたいです。
自己資金だけでは足りない
経営には資金が必要です。それをまずご理解ください。資本金というのは事業を始めるための自己資金ですよね。皆さんが事業を始める時これはいくらだったでしょうか?それが何年かしていくらに増えていますか?ほとんど増えていないのではないでしょうか?
私たちはいろいろなことを体験します。震災で売り上げが半分になりました、とか井戸水から異物が発見されて対策に1億円要ります、とか。それに対応できるだけの現預金は「最低月商の3ヶ月分、できれば6ヶ月分を持っておいて下さい」と言っています。怖いのは景気とか不況ではなく、流行です。いちばん読めません。いいことをやっていてもいつか飽きられてしまう。続かないんですよね。そういう時をどうやって乗り越えるか、ということですね。
年商5億円から10億円の会社の資産は、現預金、売掛金、在庫、設備、保証金を合わせると5億円くらいになりますよね。繰り返しますが、経営にはお金が必要です。
では年商5億円、10億円にしたいという皆さんの自己資金はどれだけありますか?多くの方は自己資金がないのに目指したいとおっしゃるわけです。そうするとどこかから集めなければならない。日本の場合は金融機関ですね。ですから皆さんは金融機関、銀行のことをもっと知らなければならない。売り上げに応じた金融機関のマネジメントが必要なんです。そういうことがわかっていると経営は非常に強いです。
このことを私は「軍資金をどう集めるか」という表現をしています。どうやって集めるかが大事です。半分は企業の力です。財務諸表、決算書です。ここ数年で金融機関はコンピュータ化されて、スコアリングしか見なくなっています。経営者の経歴や実績など見ません。上場企業の役員であっても、何をやってきたかも、事業計画の素晴らしさも全く関係ないんです。重要なのは決算書です。逆に決算書を良くすれば軍資金を集められるとも言えます。