村松大輔氏【数学・能力開発塾 開華】「新時代の寺子屋」から世界に羽ばたく人材を
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「新時代の寺子屋」から世界に羽ばたく人材を
群馬県を本拠地に、設立2年9か月で生徒数180名を数え、38小学校・27中学校・12高校から生徒が集まる学習塾がある。塾生は勉学のみならず、スポーツや芸術の分野でも目覚ましい活躍を遂げていると言う。大会や受験本番で本来の「潜在能力が発揮される、才能を「開華」させるその手法は、大人向けの能力開発法としても注目されている。今回は、~新時代の寺子屋~ 数学・能力開発塾「開華」の代表、村松大輔氏に話を聞く。<編集部より>
村松大輔氏 数学・能力開発塾「開華」代表
子どもたちの無限の才能を信じる
株式会社 ユニバースプロダクツ 代表取締役 鈴木利和(以下、鈴木): 「開華」の事業内容を教えてください。
数学・能力開発塾「開華」代表 村松大輔(以下、村松): 数学・能力開発塾「開華」は、群馬県・埼玉県を中心に、小・中・高校生を対象として、主に数学・理科を教えている教室です。
学習だけでなく、子どもたちには「何のために生まれてきて、自分の価値は何なのか?」といった自己啓発もさせてもらっています。自己肯定感を高め、自分自身の才能に気づき、その才能を仕事として世の役に立ち、イキイキと生きることで世界を明るく元気にすることを目的としています。
例えば、脳みその開き方や、脳を開かせるシステム。あのアインシュタインですら、脳みそを17%しか使っていなかったそうです。使われなかった残り80%以上の領域を、普通の人が、いかに10%、11%に開いていけるかということ、また、メンタルの部分で、テストや大会の時に落ち着いて自分を出せるようになる、最高の自分を表現できるようになるためにはどうしたらよいか、というようなお話をメインにさせてもらっています。
鈴木: 「開華」で、村松さんの子どもたちに対する思いはどのようなものですか?
村松: サッカー、水泳、算数、国語など、好きなことや得意なことはそれぞれ違います。すべてをできるようにするのではなく、その子自身が一番開きやすい分野、「これが得意!これが好き!」を伸ばしたいと思っています。
「産まれてきてよかった」と思える子どもを育てたい
鈴木: 小耳に挟んだのですが、偏差値100を出した生徒さんがいると聞きましたが?
村松: すごいですよね!先生の私を超えてしまいました(笑)。
鈴木: 偏差値100なんて、あるんですね?!
村松: 偏差値100の結果は、校内偏差値ですけどね。全国偏差値で85を出している生徒さんもいます。
ちなみに、偏差値100というのは、計算上は出ます。平均点が小数点で、100点を取れば、ものすごい偏差値になります。
私は、子どもたちの得意な部分を伸ばしていくのが好きです。自己否定ではなく、「産まれてきてよかった」と素直に思える子を育てたいのです。自己肯定感が強く、「こうなりたい!」という理念がある子ほど、強く生きられます。
ゲーム上で、「雑魚キャラ」が「ボスキャラ」(「ボスキャラクター」の略語。主にテレビゲームなどで、ステージやシナリオの最後に登場する敵キャラクター)になっていくためにはアイテムが必要ですよね。リアルな3次元の世界で、自分が「ボスキャラ」になるのに必要なアイテムは勉強です。スポーツ、音楽、国語、算数、言語、何でもいいから「これだ!」を見つけた子は強くなれるし、実際に稼げるようにもなるし、人の役に立てるようにもなります。
そのための勉強であって、成績を上げることだけが勉強ではない。皆が「いい大学」に行く必要もなく、もしかしたら、専門学校から職人になるのが一番いいのかもしれないですしね。
「できない子」なんていない
鈴木: 「開華」に通い始めた子どもたちには、実際、どのような変化がありましたか?
村松: 小学校1年生で、50分間椅子に座っていられない男の子がいました。その子は絵を描くのが好きで、ひたすらカブトムシの絵を描いていました。
鈴木: かわいいですね(笑)。
村松: 確かに、かわいいですよね(笑)。
ただ、算数の勉強に来ているという、ご家庭での目的もあるので、それはそれできちんと達成させなければなりません。「カブトムシ描き終わったら、この算数やろうね」と声をかけましたが、「俺、集中しているから!」と言って、友たちの袖を引っ張ってみたり、床を泳いでみたりして、なかなか算数を始めません。
そこで、その子を膝の上に乗せて、頭をなでながら、褒めながら一緒に算数を始めてみました。そして「すごい!できたね!」「もう終わったの?やったね!」と、とにかく褒めて褒めて褒めまくる。褒めが入ることによって、「算数も面白い!算数のほうが面白い!」と、それまで、カブトムシの絵を描くことに向いていた集中が、算数に向いてくれるようになりました。そのうち、「算数が一番面白い!」になりまして、小学校2年生の時には、小学3年生相当の数学検定に見事合格しました!「まさに天才性を発揮してくれたなあ」と、感じた瞬間でしたね。
鈴木: 「天才」は作れるものですか?
村松: 私は、作れると思います。「本来持っているものを、いかにつぶさずに引き出すか」だけだと思うのです。
以前、セミナー会場で「できない子が来たら、どうしますか?」という質問がありました。私は一瞬止まって、「できない子ってどういう子だろう?」と、考えてしまいました。「できない子」という感覚が、私にはありません。
鈴木: 「できない子なんて、いないよ」。そう思われるのですか?
村松: そうそう!「できない子」と言えば、私、村松自身は、法律ができない、漢字ができない、国語ができない、できない子です。自分はたまたま数学・物理が得意で、この子は絵を描くのが得意、この子は陸上が得意。できないと言えばできないし、話すのが苦手だったら、それができない子だし。
すべてはみんな同じ人間として、目的を持って生まれてきている。ですから、「できない子」なんていないんですよ。
子どもたちが「できない」と思ってしまっているということは、先生や周りの大人からの枠があって、そこに”はまって”いないから違うと思っているだけで、その枠を外していかなければならない。
「いかに、その子の才能を開かせてあげることができるか」が、先生や周囲の大人たちのミッションだと思います。
鈴木: 「開華」は3年目に入ると思いますが、事業立ち上げ当初から見て、現在の規模や事業展開はいかがですか?
村松: 子どもたちの学習塾に関しては、群馬県沼田市での立ち上げが2013年3月でしたが、最初の月は生徒が7名でした。徐々に人数が増えていきまして、現在「開華 沼田校」としては生徒数約130名になりました。ありがたいことに、遠方の群馬県高崎市、群馬県利根郡みなかみ町、栃木県佐野市から通ってくれている生徒さんもいます。
そのうち、群馬県前橋市・埼玉県深谷市の知人から、「数学以外の分野でも、能力開華の話を聞きたい」というお話をいただきまして、小・中・高校生対象の「開華 前橋校・埼玉深谷校」を2015年4月、2校同時にスタートしました。
さらに、2015年9月からは「開華 原宿校」もスタートし、能力開華・メンタルトレーニングのお話を東京でもさせていただけるようになりました。
鈴木: すごいですね!現在の総合生徒数はどれくらいですか?
村松: 約180名です。
鈴木: 私が初めて村松さんにお会いした時は、確か30名ほどでした。素晴らしいですね。
「大いなる存在に生かされている」を教育・体感する大学をめざして
鈴木: 村松さんの目標の一つに、「世界平和大学」設立があると思いますが、立ち上げに向けての動きを教えてください。
村松: そもそも、なぜ「世界平和大学」を設立しようと思ったか、それは小学生時代にさかのぼります。学校でアフリカの栄養失調の子どもたちの写真を見てショックを受け、子ども心に「どうにかして世界を良くしたい!そのためには何ができるのか?」と考えるようになったのが始まりです。
後には海外を訪問し、物乞いをする人々に会う機会がありました。
彼らに、直接お金を渡してはダメ。なぜなら、お金をシンナー・麻薬に変えてしまうから。単純にお金を渡すことは簡単ですが、かえって彼らの自立を妨げてしまうことになるだけだと分かりました。
また、戦争・自殺・虐殺などの現状を知ったことにもショックを受けました。どうしたら戦争がなくなるのか?武力で武力を押さえつけることは何の解決にもならいし、戦争はなくならない。
人々の意識を変えていくこと、「必要なのは教育だ!」と強く感じました。
「自分はダメだ」という自己否定の心をなくし、世の中が平和な心の人だらけになれば、戦争も自殺も自然になくなると思いました。その世界をどうやって作るかと考えた時、生まれてきた目的を見せ、それに向かって生かされているということを知って生きたほうが、より生きやすいということを伝えるための教育を普及させたいとの考えに至ったのです。
その教育を普及させるには小・中学校よりも、大学にしたほうが世界中に波及しやすいと考え、「世界平和大学」を創ろう、と決意しました。
その構想を2013年に「ドリームプラン世界大会」(新たな価値と感動を提供するビジネスプランのプレゼンテーション大会)で発表してから、さまざまな方々からご協力・支援をいただくようになりました。その中の一人に、ある美容学校の理事長先生がおられて、その方から「大学としての美容学校の設立を考えている。そこに平和学部を取り込んで、真心のこもった人材を育成したい。村松さんにぜひ教育の部分をお任せしたい」というお話をいただきました。
その大学を2018年にスタートするにあたり、私も携わらせていただくことになりました。2017年にはその開設準備を始めていく予定です。そのための教育をより太くするために、塾や開華セミナー(量子力学・脳科学・心理学に根差した自己啓発セミナー)を通じて、この内容を広く伝えていきたいと活動しています。
鈴木: 「2018年、既存の大学に平和学部を立ち上げる」ということは、「世界平和大学」の創立はもう少し先になりますか?
村松: まずは平和学部をスタートさせ、国内外からの注目を集めたいと考えています。経済的に成り立ちそうであれば、次に独立学校法人として2020年を目標に、人の集まりやすい関東圏に大学を新設する方向で進めていきたいと思っています。
鈴木: 今のところ、資金や協力者はどのくらいいらっしゃいますか?
村松: 資金はほとんどありません。私自身の考えとしては開華セミナーのネット配信やDVD販売、その他資金面での協力者、応援者を募ることと、社団法人・学校法人を作り上げて発起人を集め、企業や賛同者からの協賛をいただけければと思っています。
鈴木: それらの企業協賛で資金を募り、「世界平和大学」では、どのような人材を育てたいですか?
村松: よく、「産まれてこなければよかった」「何のために生きるのか分からない」「死にたい」と、口にする子が多いと聞きます。そういう子たちの意識が変化して、「産まれてきてよかった!」とひっくり返った子のほうが、本気で生きる気持ちが強いのです。自尊心、幸福感、使命感を持った子ほど、たくましく生きられる。そういう子を増やしていきたいですね。
「武器はなくても生きていけるよ。意味があって生まれてきたんだよ。調和して生きていけるんだよ」ということを、教育を通じて子どもたちに伝えていきたいですね。
鈴木: 本当に、そのように考えられる子どもたちを増やしていかなければいけませんね。
村松: そうですね。そうでないと地球の集合意識が持てなくなりますよね。全エネルギーが武器を作る方向、お金を稼ぐ方向に向いてしまうと、本質的な部分で動こうとしてもそこを消されてしまいます。変えるべきは意識の高さ。本来、人間は意識をもって生まれてきています。
生まれながらにして持っている本質の振動数を高め、意識の高い人材を育てるというのも、世界平和大学の目的の一つです。
鈴木: 素晴らしい!やりましょう!
村松: やります!
教育を通して平和な社会を実現したい
鈴木: 今後の事業展開について教えてください。
村松: 「開華」の内容を伝えられる、「開華トレーナー」の育成にも力を入れていきたいです。2018年から私は「世界平和大学」の設立に取り組むので、塾の運営を任せられる講師の育成にも取り組んでいます。
「世界平和大学」設立後はハーバード大学やオックスフォード大学など、海外からの留学生や教授を積極的に受け入れ、平和大学の周波数の高い意識を広く、あっという間に世界中に波及させていきたいです。
人々の心の中に自然と平和意識が根付き、最終的には「世界平和大学」の存在が必要なくなるところまで、自分が生きている間にやり遂げたいのです。
鈴木: 文化ですね。
村松: そうそう!文化にしたいのです。精神文明に。
戦後日本は、アメリカ、西洋文明の影響を強く受けたことにより、意識が大きく変わったと言われています。
今度は世界平和大学を通じて新しい文明をここから創りたい。親から子へ、子から孫へと100年、1000年受け継がれ、100年、1,000年、永遠に続く精神文明を創るのです。この精神文明を築いていくため、花を通じてだったり、食を通じてだったり、癒しを通じてだったり、さまざまな分野に関わるすべての人々が、教育を通じて共に取り組み、生きていく必要があると思います。
それは日本人だけでなく、その地域でさまざまな教えを踏まえた平和意識で構わないと思います。全体の中で、自分のポジションに合った平和意識を持つことが大切だと思います。
鈴木: 経営者たちも、この意識を学ばなければいけませんね。今回は素晴らしいインタビューをありがとうございました。
プロフィール 村松大輔氏
~新時代の寺子屋~ 数学・能力開発塾『開華』代表
1975年生まれ。1993年 群馬県立沼田高等学校卒業。1998年 東京大学工学部卒業。
大学卒業後、父の経営する金属製造業 勤務を経て、2013年1月、沼田市に学習塾「数学・能力開発塾『開華』」を設立、3月に開業。
日本メンタリスト協会 メンタリスト養成講座修了。
心理学・脳科学・素粒子物理学・量子力学の学問に基き、学生・一般の方々に対し、人間性を高め、より高い意識から物事を見つめられる力がつくよう、日々まい進している。
http://kaika-goodall.org/
インタビューア 鈴木利和氏
株式会社 ユニバースプロダクツ 代表取締役
株式会社フォーチュン・サークル 代表取締役
有限会社アドバンスカンパニー (エステティック『ジョビオ』)代表