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加藤南美氏 ただ目の前の笑顔の為に―
ただ目の前の笑顔の為に
ナチュラルバリュー 代表 社会活動家 加藤南美氏
学生時代「風紀を乱すから学校に来なくていい」と言われていた加藤南美氏(ナチュラルバリュー 代表)だが、海外のストリートチルドレンと出会い、明日の食べものの当てもないのに夢を見る彼らと、夢のない日本の子どもたちの現実に衝撃を受け、カンボジアの孤児や教育が受けられない子どもとその家族の支援に乗り出す。日本人からも批判されながら「世界は簡単に変えられるはず。私は世界を変える一人になりたい」と挑戦を続ける加藤氏はまだ20代前半。夢を失くした子どもの親たちの目に彼女の姿はどう映るのだろう?<編集部より>
株式会社シーエフエス 特別講演にて。
物乞いをきっかけに
私は短大時代に初めて海外へ行きまして、南フランスで物乞いをされたのをきっかけに、発展途上国の現状に目を向け始めました。在学中にはリュックひとつで3ヶ月間、タイ、ラオス、カンボジアを一人旅をしました。
日本の夢の現実
昔から子どものことが好きだったのですが、日本の子どもたちは今何を考えて生きているのだろう、どんな夢を見ているのだろうと調べてみました。夢はお国柄や土地柄がでると言われています。ネットで全都道府県の夢のランキングというものが見つかりました。田舎のほうだと、サッカー選手になりたい、お花屋さんになりたい、といういわゆる子供らしい夢が多いんです。ところが都会の方に来ると、キャバクラ嬢やホストがすごく多いです。華やかな格好をして出勤する彼らの姿を子どもたちが見ていて憧れているのかもしれません。
しかし全都道府県を通してダントツの一位は「特になし」でした。その現実に私は大変ショックを受けました。「子どもって、できっこないような夢を語ったり、なれないようなものになる夢を見るものじゃないの?」。自分のお子さんが「なりたいものなんてない、未来などどうでもいい」と言ったときに、何も思わない親御さんたちは果たしてそれでいいのかなという疑問が生まれました。
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