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栗原志功氏 楽しい100億企業のつくり方 あなたの幸せ~
- 2015/3/6
- 社会貢献 社会起業・ビジネス
- 在り方, 社会貢献

楽しい100億企業のつくり方
株式会社あなたの幸せが私の幸せ世の為人の為人類幸福繋がり創造即ち我らの使命なり今まさに変革の時ここに熱き魂と愛と情鉄の勇気と利他の精神を持つ者が結集せり日々感謝喜び笑顔繋がりを確かな一歩とし地球の永続を約束する公益の志溢れる我らの足跡に歴史の花が咲くいざゆかん浪漫輝く航海へ(旧株式会社もしもん) 代表取締役CEO 栗原志功氏
社名が4文字から137文字になったという。オヤジギャグのような店名で50店、歩合制も売上目標さえもない。携帯電話の路上販売から始まり20年。周囲の人々をすべて仲間=代理店とみなし、数々の独創的なアイデアで本当に「ケータイ販売宇宙一」になる。社員数は200人を超え、売上高は130億円。まさに漫画のような展開だが、CEOの栗原志功氏は奇をてらうことを目指しているのではない。常に次はどうすればいいかを考え、実行しているだけなのではないだろうか。
4つの顔を持つ男
私はいくつかの会社を経営しておりまして、主に携帯電話の販売、介護事業、人材派遣、アクセサリーの製造販売等を行っています。慶応義塾大学大学院で幸福学のドクターコースにも通っています。2014年4月からは福岡大学と慶応義塾大学で講師をしています。様々な団体に属して主に埼玉県で社会貢献活動も行っています
もともと生まれは大分県の中津というところで、埼玉県へ来まして、小学校は熊谷市だったんですが、ずっと喘息がひどくて喘息児だけの学校が埼玉県大里郡寄居町にあるというのでそちらへ移りました。そのあと、さいたま市の栄東高校を卒業しましたが、大学全部落ちました。実家が熊谷で喫茶店をやっていて、「ふらふらしているなら手伝え」と言われまして、喫茶店で毎日マスターと呼ばれながらコーヒーを4年ぐらい淹れていたんですけれど、だんだん嫌になってきました。何が嫌かというと、喫茶店という空間自体はとても幸せな空間なんですよ。毎日常連さんとバカ話しながら日が暮れていくんですね。休みの日は常連さん達とみんなでバドミントン大会とかバーベキューとかやって、それは楽しいんですが、ただ何となくどこかに、「俺やらされているんだよな」という被害者意識があってですね、「家が喫茶店じゃなかったら他のことやりたかったよな」という現実逃避というか、しっかりやっていないことに言い訳している自分がいて、それが嫌でずっと引きずっていたんです。
初めて自分で始めたのは路上販売
「自分でやりたい」と思って携帯電話を売り始めたというのがきっかけで、最初は法人、株式ではなく勝手に「かもめ情報通信」と名前をつけて、路上で折りたたみのイスと机を持っていって、商品見本を並べて、ハンドメガホンで「安いよ!安いよ!」と、叩き売り的なことをやっていました。お巡りさんが来るまで大丈夫なんですよ。同業者のチクリとかあってお巡りさんが来るわけです。お巡りさんが来たら机を脇にかかえてヨイショっと持ち上げて2、3歩歩けばただの通行人です。最近は代々木公園で黒人の人達がレジャーシートの上に偽物のブランド品、バッグを並べて、お巡りさんが来ると、四隅がひもでつながっていて、それを持ち上げるとカバンになるんです。同じようなことをやってるなと思いました。
32歳の時に急に青山学院大学に入学したんですけど、どんどん財産が増えてきました。それまでは自分が現場で、自分で考えながら売ってきましたから、やり方、スキル的なことはいくらでも教えられるんですね。こういう時はこうやればいいんだとそういうことはいくらでも教えられました。どんどん人が増えてきて、人の教育をしていく過程で、それだけだと足りない部分があるんですね。世の中の仕組みだとか、今までの歴史であるとか、経済はどのように動いているのかとかを理論的に説明できなければ社員教育はできないと思って、こっそり予備校に通いながら受験しました。
忙しかったので7年ぐらいかかって経営学部を卒業しましたが、結果的にはつまらなかったです。「行く前に気づけよ」と言われればその通りですが、たいていの学問は後付けで理屈をつけるんです。昔の事例を持ってきてウォールマートが、ダイエーがなぜダメになったかみたいなことをやっていました。全盛期の時に「これからこの会社ヤバいぞ」ぐらいのこと言えばいいのに、終わって死に体になってから「ほら言ったろ、あいつダメになったよ」みたいなことを言うのが経営学だ、学問だみたいなのはつまらないと思いました。
卒業して次は慶応大学に行きました。ここはまったく違う感じで、過去はどうでもいいと、もちろんそれは未来を創るために知っておくべきものであるけれども、それにこだわる必要はない、これから新しい世界を作るんだ、自分たちが世界を変えていくんだ、そういう大学院だったものですから迷わず行きました。
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